「カメムシが洗濯物について困る」「カメムシが嫌で洗濯物が干せない」といったお悩みを抱えるご家庭は多いでしょう。カメムシは真冬を除き年間を通して目にする機会があり、特に洗濯物につきやすいのは10月〜11月と言われています。これは、越冬場所を探すために一斉に移動する時期だからだそう。洗濯物にカメムシがつくと、うっかり刺激して悪臭がしたり産卵されたりと、困ってしまうこともしばしば。なかには洗濯物とともに家の中に侵入し、屋内で越冬する、繁殖する、といったケースも……。そこで、本記事では洗濯物のカメムシ対策をご紹介。洗濯物を取り込む時間の工夫やカメムシを寄せ付けない対策で、被害を食い止めましょう。
【カメムシ対策】洗濯物を取り込む時間帯は午前中が最適
カメムシが洗濯物につくと嫌な臭いが移ったり、産卵されたりと洗濯がやり直しになってしまうことがあります。虫が苦手な方にとっては目にすること自体が苦痛でしょう。そこでご紹介したい対策が、洗濯物を取り込む時間帯の工夫です。できるだけ午前中を選ぶと、洗濯物にカメムシがつきにくいと言われています。
カメムシは夜行性
洗濯物を取り込む時間帯として午前中をおすすめする理由には、カメムシが夜行性であることが挙げられます。カメムシは夕方から夜にかけて活発に飛び回り、ベランダや家の壁、洗濯物につくことが多い虫です。洗濯物を1日の終わりに取り込む習慣があるご家庭は注意が必要でしょう。
一方、カメムシは早朝は動きが鈍く午前中は活動が控えめです。そのため、午前中なら洗濯物にカメムシがつく前に取り込め、遭遇率をグッと下げられます。
白色や光に反応する
カメムシは白色や光に反応する習性があり、明るく温かい場所に集まりやすい特性があります。カメムシにとって白い壁や日当たりの良い場所に干した白いシャツ、タオルは恰好の休息地であることを覚えておきましょう。
夜道を照らす街灯や、家から漏れる照明の光にも寄ってきます。また、気温が高い夜は特に動きが活発です。洗濯物の色や温かい気候といったカメムシが集まりやすい条件が揃っている日は特に、洗濯物を午前中に取り込むよう意識しましょう。
フローラル系の柔軟剤に集まりやすい
洗濯物を取り込む時間帯に加え、柔軟剤の使い方も意識するとカメムシ対策につながります。カメムシはフローラル系の柔軟剤の甘い香りを好むため、洗濯物に柔軟剤をたっぷりと使うとベランダに干したときに集まりやすくなります。
洗濯物を午前中に取り込むほか、カメムシの習性をふまえて柔軟剤の香りを変える、使う量を控えめにする、など気を使ってみてはいかがでしょうか。
カメムシをベランダに寄せ付けない対策

カメムシによる被害を抑えるには、ベランダや庭、洗濯物にカメムシを寄せ付けないことも重要です。ここからは、カメムシを寄せ付けないためにできる6つの対策をご紹介していきましょう。
網戸や窓、サッシの隙間をふさぐといった家の中へのカメムシ侵入を防ぐ基本の対策と組み合わせて実施してみてはいかがでしょうか。
カメムシが嫌いなニオイを散布する
まずご紹介したいのが、カメムシが嫌いなニオイを散布する方法です。前項でカメムシはフローラル系の香りを好むとお伝えしましたが、反対に苦手とする香りもあります。代表的な例が、レモングラス、ミント、ユーカリなどです。
アロマスプレーやアロマディフューザーなどでこうした香りを洗濯物の近くに充満させると、カメムシが集まりにくくなります。
アルミホイルに反応させる
カメムシをアルミホイルに反応させて洗濯物から追い払う方法もあります。アルミホイルは日が当たるとキラキラと光りますが、カメムシはこの強い光が苦手です。
使わないハンガーに長めに切り取ったアルミホイルをかけてテープで固定し、白いTシャツやタオルといった洗濯物の間にかけておきましょう。風でアルミホイルが飛びそうなときは、下部に割り箸を貼りつけて重りにするとより安定します。
防虫アイテムに頼る
市販されている防虫アイテムをうまく活用してカメムシを遠ざけるのもひとつです。カメムシ対策に特化したピレスロイド系の防虫スプレー(忌避剤)をあらかじめサッシやベランダなどに散布しておくと、屋内への侵入や洗濯物への付着を防げます。
洗濯物をカバーで覆う
洗濯物にカメムシがつかないよう、洗濯物をカバーで覆う方法も良いでしょう。ホームセンターやネット通販サイトなどでは、メッシュ素材の防虫ネットや洗濯物カバーが販売されています。
購入の際は、カメムシが好む白色以外を選ぶとよりカメムシが付着する心配を軽減できるでしょう。洗濯物カバーにカメムシがついても、洗濯物自体に臭いがつく心配はほぼありません。カメムシをサッと払うだけで解決するため便利です。
部屋干しにする
カメムシが洗濯物につくのを防ぐためには、衣類を部屋干しにするのもひとつ。すべての洗濯物を部屋干しするのではなく、カメムシが好む白色の衣類やタオルのみピックアップして、色味が濃い衣類は外干しにするなど、乾きやすさも考慮して工夫しましょう。
産卵しやすい環境を取り除く
カメムシを寄せ付けないようベランダや庭を整えて産卵、繁殖しやすい環境を取り除くのもおすすめです。
カメムシは日中、雑草や落ち葉の間に生息しています。草や木をエサとし、家庭菜園で育てるような野菜類、豆類、柑橘類、果樹類を特に好み、植物の葉の裏に卵を産みつける習性があります。
庭に雑草や落ち葉があればこまめに掃除をして、住みつく場所や卵を産みつける場所をできる限り減らしましょう。草刈りをした後は、すぐにゴミを捨てることが重要です。家庭菜園をしている場合は、農薬を活用してカメムシを駆除することもポイントとなります。
洗濯物についたカメムシを発見したときの対処法

一生懸命対策を講じても、カメムシが洗濯物についてしまうことがあります。そんなときは、ガムテープやペットボトルで捕獲、駆除スプレーを噴射といった方法で対処できます。
カメムシは刺激を与えると強烈な悪臭を放つため、できるだけ優しく、かつ臭いを発する前に追い払うのが重要です。
ガムテープで捕獲する
洗濯物についたカメムシは、身近にあるガムテープを使って捕獲できます。ガムテープを長めに切り取り、洗濯物についたカメムシに貼りつけて捕獲し、ガムテープごとカメムシを洗濯物から剥がしてそのまま包む方法です。
しっかりと密封するように包めば悪臭が漏れることなく、そのままゴミ箱へ捨てられます。カメムシがガムテープにうまくつかないと逃げたり悪臭を放ったりするため、この方法で対処する際はできるだけ粘着力が強いガムテープを使うのがポイントです。
ペットボトルで捕獲する
次にご紹介するのは、ペットボトルで捕獲トラップを作る方法です。ペットボトルを飲み口も含めて上から3分の1ほどカットし、飲み口を下に向け、ペットボトルの残りの部分に重ねてテープで固定します。このトラップをカメムシに近づけると、容器の中にカメムシが落ちて戻れなくなるという仕組みです。
これは昆虫が敵から逃げる際に下に向かう習性を利用しています。ペットボトルのなかに水や中性洗剤を入れておくと、捕獲するだけでなく駆除も可能です。
駆除スプレーを噴射する
カメムシ対策に特化した駆除スプレーを活用する方法もひとつです。衣類や布団にも使える化学合成殺虫剤を含まない駆除スプレーも市販されているので、用途に合わせて準備しておくと良いでしょう。
カメムシがついた洗濯物は洗い直しが必要?
カメムシが悪臭を放つと青臭い香りが充満し、衣類についてしまうと数日間にわたって臭いが取れないことがあります。この場合、洗濯をやり直したほうがよいのかと悩むご家庭も多いのではないでしょうか。悪臭が気になる場合は洗濯物を洗い直しましょう。
この際、水で洗うだけでは臭いを落とせません。臭いの原因に目を向けて対策を講じることが解決への糸口となります。
カメムシの強烈な臭いの正体は「トランス-2-ヘキセナール」という成分で、揮発性があり熱に弱く、親油性があり油に溶けやすいのが特徴です。そのため、カメムシの臭いが気になる部分に太陽光を当てたりドライヤーの温風をかけたりと、ひと手間を加えてから洗うと香りが気にならなくなります。
また、カメムシの臭いがついた部分をオリーブオイルやサラダ油などでこすってから洗ったり、界面活性剤入りの石鹸や洗剤で洗う方法もおすすめです。界面活性剤は油に馴染みやすい特徴があります。
洗濯物にカメムシの臭いがついたときはぜひこれらの方法をお試しください。
カメムシの大量発生に悩んでいる場合は業者への相談もおすすめ
「カメムシが大量に発生した」「カメムシ被害が甚大」など、個人での解決が難しい場合はプロの手を借りることも検討してみましょう。プロに相談することで、実施している対策についてアドバイスをもらえたり、まとめて駆除してもらえたりします。
プロに頼る際は、無料で相談できる体制が整っている業者や、事前に見積りをもらえる業者を選ぶと安心です。カメムシの相談や駆除をどこの業者に任せたら良いか迷う方は、ぜひ以下も参考にしてください。
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カメムシから洗濯物を守ろう!
カメムシの活動時期は、真冬以外ほぼ1年中です。カメムシによる洗濯物への被害や屋内への侵入、繁殖が気になるご家庭は、洗濯物を取り込む時間を午前中にしたり、ベランダや庭に寄せ付けない工夫をしたり対策を講じましょう。それでも洗濯物に付着してしまったときや臭いがついてしまったときは、ご紹介した対処法もぜひ参考にしてください。あまりにも大量にカメムシが発生した場合や、対処に困る場合はプロに相談するのもひとつです。頼りになる業者を見つけて、カメムシの臭いに関する悩みを解消しましょう。