鍵の開け閉めで引っかかりを感じていませんか?違和感があっても開け閉めができていれば、ついついそのままにしてしまうかもしれませんが、突然、鍵が回らなくなると困ってしまいます。しかし、無理やり何とかして鍵を回そうとすると、被害が拡大するかもしれません。今回は、鍵は入るけど回らない事態に直面したときの原因やその対処方法、やってはいけないNG行動などについて、ご紹介いたします。
鍵は入るけど回らないときの原因とおすすめ対処法
鍵を入れることはできるが回らなくなる。こういった症状にはさまざまな原因があります。基本的には鍵専門業者に修理を依頼しますが、ここでは鍵が回らなくなる原因を含めて、自分で試せるおすすめの方法についてもいくつかご紹介をします。
複製した鍵を使っている
複製した鍵の場合、鍵の精度不良や経年劣化による鍵の摩耗などによる変形で回らない可能性があります。この場合は純正の鍵で回るかどうか試してみてください。それでも回らない場合は、他の方法を試してください。純正の鍵は、鍵の持ち手部分にメーカー名が書かれておりますので、どれが純正の鍵かわからない場合はここを確認してください。
鍵が錆びている
持っている鍵が錆びていることで鍵が回らないことがあります。この場合は、錆び取り剤を使用して鍵の錆びを落としてください。
鍵穴に汚れが溜まっている・傷ついている
あまり気にはしていないと思いますが、鍵穴にはホコリなどの汚れが意外と溜まっています。エアーダスターを鍵穴に吹き付けてホコリを出してみたり、掃除機を使用して鍵穴のホコリを吸い出したりして除去してください。ただし、目に見えるくらいの異物がある場合は、自分で取らずに鍵専門業者に依頼してその異物を取ってもらうことをおすすめします。自分で異物を取る行為は、鍵の故障を招きかねません。
サムターンがずれた
サムターンという、室内側にある開け閉めするつまみがずれて回らないことがあります。この場合は、ネジの緩みが原因となりますので、ネジの締め直しをしてください。もし、ネジの緩みがない場合は、内部の破損が原因かもしれませんので、鍵専門業者に修理を依頼してください。
ストライクがずれた
ストライクという「かんぬき」を受け止めする部分と、デッドボルトという「かんぬき」部分が適切にはまらずに引っかかってしまうことで鍵が回らないことがあります。これはネジが緩んでしまうことで起きる現象で、適切な位置にネジを締め直すことで改善可能になります。
錠前の経年劣化
鍵の寿命は、シリンダー錠で10年、電気錠で7年です。この年数を過ぎている場合、経年劣化での部品の削れや錆びなどによる故障が考えられます。このような場合は、部品の交換が必要になります。
このように鍵が回らなくなる原因は多岐に及びます。無理をせずに順番に対処して、鍵が回らないか試してみてください。また、鍵が回ったからといってそのまま放置せずに、鍵専門業者に修理の依頼をしましょう。
鍵は入るけど回らないときにやらないほうが良いこととは?
急に鍵が回らなくなって気持ちが焦ってしまい、強引に無理やり開けようとすることは更なるトラブルの拡大・悪化となってしましますので、絶対にやめましょう。ここでは、鍵が回らないときにやらない方が良いことについて、ご紹介します。
力任せに鍵を開けようとする
力任せに鍵を回すと鍵穴内で鍵が変形し、折れや鍵穴の破損が起きてしまうことがあります。このような事態になった場合、自分で鍵を取り出すことが困難になってしまう可能性があります。結果的に鍵穴ごとの交換となってしまうことがありますので、絶対にやらないでください。
ピッキング
ピッキングは、専用の工具と知識が必要で、素人が容易にできるものではありません。針金などの突起物で安易に行ってしまうと、中で折れてしまって取り出せなくなり、鍵穴を破損してしまいます。また、ピッキング行為は周りからすると怪しく見えるため、通報される可能性があります。ピッキング行為は控えましょう。
鍵穴専用以外の潤滑油を使う
金属用の潤滑剤であるクレ566やシリコン系の潤滑油、サラダ油などのオイル系の潤滑油を鍵穴に使用するのは絶対に止めましょう。使用した直後はスムーズに動くかもしれませんが、配合されている油分はゴミやホコリを付けやすいため、いずれシリンダー内部の詰まりを起こす要因になってしまう可能性があります。これも鍵穴ごとの交換となってしまうことがありますので、絶対にやめましょう。
急に起きてしまったトラブルで、気持ちが焦っている状況でやりがちな行動をご紹介しました。このようなトラブルが起きた場合は一呼吸置いて、それから落ち着いて対処することが大切になります。
鍵は入るけど回らないときに鉛筆を使うのはNG?
クレ566やシリコン系の潤滑油は自宅にあっても、鍵専用の潤滑油がない場合も多いでしょう。その場合、応急処置として、鉛筆を代用で使用する方法があります。
鉛筆の黒鉛部分をカッターやハサミで削り、紙の上に黒鉛を削った粉を溜めます。この粉の黒鉛の粉を鍵に付着させ、鍵穴に黒鉛を付着させた鍵を入れて抜き差しします。何回か抜き差しをしたら、鍵が回るか確認をしましょう。カッターやハサミがない場合は、鉛筆の黒鉛部分を鍵になぞり、黒鉛を付着させることもできます。
この方法は応急処置なので、鍵が回ったら黒鉛をエアーダスターや掃除機で除去してください。
鍵は入るけど回らないときの業者依頼費用
これまで紹介した方法で鍵が回らない場合、鍵専門業者に連絡をして依頼することをおすすめします。鍵の種類や状態によって費用は変わりますが、下記が目安となります。
鍵開け1か所につき、約8,800円~30,000円
ドアシリンダー交換の場合、約11,000円+部品代
あらかじめ費用の確認をしてから依頼をすることで金銭トラブルを避けることができます。
鍵は入るけど回らないときは無理せず専門業者に依頼しよう
今回は、鍵が回らないときの対処方法をご紹介しました。
鍵や鍵穴は、定期的なメンテナンスをすることで長持ちします。「鍵を歯ブラシや中世洗剤を使って汚れを落とし、布できれいに拭く」「鍵穴はエアーダスターや掃除機を使ってホコリなどを除去する」「鍵ケースなどに入れて鍵を傷から保護する」などがおすすめです。
鍵は精密にできているため、汚れや傷などで回らないことがあります。急なトラブルや少しでも不具合を感じたら、鍵専門業者に相談しましょう。