「夜、屋根裏から足音が聞こえる」「屋根裏に何かいる気がする」という場合、屋根裏に害獣が住み着いている可能性があります。
騒音や悪臭などの被害が出ている場合、これ以上拡大しないためにも早急な対処が必要です。
この記事では、屋根裏に住み着いた害獣の被害や自分で駆除できるのか、害獣を追い出す方法などを説明します。
屋根裏に侵入しやすい害獣とは?
住宅の屋根裏に侵入し、被害を与えやすい4種類の害獣の特徴を紹介します。
鳥獣保護法でどの害獣も原則駆除が禁じられています。
・ネズミ
全国的に生息しており、中でもハツカネズミ・ドブネズミ・クマネズミは屋根裏へ侵入することが多い種類です。
個体によって体長に差はありますが、ドブネズミは45cm、ハツカネズミは10~20cm程度です。
・ハクビシン
全国的に生息する害獣で、猫に似たかわいらしい外見と鼻筋に入った白いラインが特徴です。
体長は90~130cm程度で、警戒心が強く、屋根裏が安全だとわかると毎年巣作りをする恐れがあります。
・イタチ
日本全国に生息しており、体長は20~40cm程度、体重は2kgに満たない小柄な動物です。
足音は静かですがどうもうで肉食獣のため、人に襲い掛かる可能性があります。
・アライグマ
生息地が広がりつつある害獣で、昼夜問わず活動します。
体長は40~60cmほどで気性が荒く、自分より大きな相手にも飛びかかる肉食獣です。
・コウモリ
全国で見られるコウモリの中でも、アブラコウモリは住宅の屋根裏に住み着きやすい種類です。
小柄なため1~2cmの隙間から入り込め、巣を作って繁殖します。
屋根裏に住み着く害獣による被害
屋根裏に害獣が住み着いた場合、暮らしに悪影響を及ぼす被害を早急に解決する必要があります。
主な被害を3つ紹介するので、思い当たる状況はないか確かめましょう。
・騒音
夜行性の害獣が住み着いた場合、足音や羽音など活動する音が響き、夜間の睡眠を妨げることがあります。
騒音被害は毎日続くケースが多く、害獣によっては繁殖して数が増え、いっそう被害が悪化するでしょう。
・悪臭
ハクビシンやアライグマ、コウモリは同じ場所へ、ネズミは住宅のさまざまな場所へ糞尿をします。
初めは天井や壁にシミができて、次第に天井部分が傷み、くり返し害獣が糞尿をし時間が経つとひどい悪臭がします。
例えばハクビシンの糞はそれほどニオイがしないものの、尿は強烈なニオイがするため、天井から染み出すと生活に支障が出てしまうでしょう。
糞尿は他にも、ゴキブリやハエなどの害虫を引き寄せるため、感染症や病気の原因になります。
・ダニ・ノミ・寄生虫・雑菌
例えばネズミの糞尿にはダニやノミが潜んでおり、さまざまな場所で排泄し、家中に害虫をまき散らす可能性があります。
他の害獣の糞尿や体にも害虫が住んでいるため、処置ができずに放置すると、乾燥して粉塵となった糞尿が飛びます。
知らないうちに人が吸い込むと、健康に悪影響をもたらすでしょう。
どうもうな害獣のハクビシンやアライグマは、人やペットを襲う場合があり、接触したところからダニなどがうつりやすいです。
・天井や断熱材の破損
快適で安全に暮らすための天井や断熱材が破損すると、雨漏りが起き、暑さ寒さをやわらげにくくなります。
屋根裏の害獣は自分で駆除できるのか?
屋根裏に住み着いた害獣を見つけたとき、自分で対処する方法を解説します。
ただし鳥獣保護法の保護対象であり、許可がなければ殺処分できない害獣は、その他の方法をとりましょう。
・一部のネズミは個人で殺処分可能
ネズミのうち、ハツカネズミ・ドブネズミ・クマネズミは鳥獣保護法の対象外のため、自分で駆除ができます。
用意しやすいアイテムはネズミ捕りです。
粘着シートタイプを屋根裏へ設置し、毒エサと併用すると確実な駆除を期待できます。
・害獣は鳥獣保護法の対象がほとんど
ハクビシン・イタチ・アライグマ・コウモリは鳥獣保護法の対象なので、自分で殺処分はできません。
その他の害獣もほとんどが法律による保護対象のため、個人の駆除は不可能です。
自分でできる対処方法は、追い出すことのみでしょう。
・害獣駆除専門業者は許可を取って駆除できる
屋根裏に住み着いた害獣は、経験豊富な専門業者が侵入経路を特定して効果的な方法で駆除します。
行政への害獣殺処分の許可も、業者側が対応するため自分で手続きを取る必要はありません。
害獣の種類がわからなくても業者が特定して見積を作成するため、気軽に相談できます。
屋根裏の害獣を追い出す方法と対策
鳥獣保護法により自分で駆除できない害獣を追い出す方法と、住み着かれないための対策を解説します。
・忌避剤を設置する
ホームセンターなどで市販の忌避剤を購入し、屋根裏へ設置します。
忌避剤は、固形・くん煙・超音波の3タイプがありますが、必ず効果が出るとは限りません。
忌避剤で追い出せたとしても、糞尿や破損などの被害はそのまま残ります。
・侵入口をふさぐ
害獣の侵入経路になりやすい、通気口や通風口の穴などがふさがっているか、屋根の重ねが甘くないかなどを確認します。
ハクビシンは頭が入ると屋根裏へ侵入でき、アブラコウモリは1~2cmの穴があれば入ってしまいます。
ネズミは床下から侵入する場合があり、床下に穴がないかの確認も必要です。
・生ごみを長時間外に置かない
確実に収集してもらうため早めにごみを出す場合がありますが、生ごみは害獣にとって食料です。
ごみ出し場所にいつも食べ物があると害獣が覚えると、くり返し寄ってくる可能性があります。
ネットや柵を使ってごみを荒らされない対策をし、できれば収集があるタイミングで出しましょう。
屋根裏の害獣駆除は専門業者に依頼しよう
害獣は野生動物のため、自分で追い出そうとすると襲われる可能性があります。
たとえ追い出せたとしても糞尿や破損の被害は残るため、害獣駆除のプロへの依頼がおすすめです。
専門業者は害獣の駆除だけでなく、屋根裏の清掃や修復、再び害獣に住み着かれないための対策も施します。
害獣駆除の費用は、被害状況を確認して決まるため、まずは専門業者へ現地調査と見積を依頼しましょう。
専門業者は、依頼主が見積の内容に納得し了承を得てから駆除を始めるので、安心して相談できます。