つるっとした外見の、幼虫のようなシロアリを家の中で見かけた経験はありませんか。
見かけたのはシロアリの働きアリの可能性があり、家の中で見かけた場合はシロアリの被害を受けている可能性があります。
見かけたのが幼虫でも成虫でも、シロアリを見かけたらそのままにせずに、被害の状況を確認しなければいけません。
今回は、シロアリの幼虫を見かけたときにどうすべきか、対処法や確認すべき点を紹介します。
シロアリの幼虫を見つけたらまずは被害状況を確認しよう
シロアリの幼虫を見かけた場合は、被害はないか、どの程度の被害を受けているのかを確認してください。
なぜなら、見かけたのがシロアリの成虫だった場合は、食害を受けている可能性があるからです。
シロアリの幼虫と成虫は見分けがつきにくいものです。
シロアリは、女王が産んだたまごの状態から一生が始まります。
たまごは働きアリから世話をしてもらい、幼虫になります。
幼虫になると手足や触覚が生えますが、見た目が働きアリと区別しづらいため注意してください。
シロアリにはさなぎの期間がなく、脱皮を繰り返して成虫になります。
シロアリの幼虫を見つけたら自分で対処できる方法はあるのか?
ここでは、シロアリの幼虫を見かけたときの応急処置の方法を紹介いたします。
しかしあくまでも応急処置であり、根本的な解決にはつながりません。
シロアリを根本から駆除してもらいたいのであれば、専門の業者に点検を依頼してもらうようにしてください。
庭のシロアリの幼虫はベイト剤で駆除
庭にいるシロアリの幼虫であれば、市販のベイト剤で簡単に駆除できます。
ベイト剤とは、シロアリの餌に脱皮阻害剤を混ぜた毒餌です。
前述のとおりシロアリは脱皮して成虫となりますが、脱皮阻害剤を食べたシロアリは正常な脱皮ができなくなるため、死んでいきます。
ベイト剤を働きアリが持ち帰れば、仲間のシロアリを駆除できるわけです。
床下にベイト剤を撒いておけば、庭にシロアリがいたとしても家の中に侵入されずに安心です。
ただし、すでに家の中に侵入していたり、食害に遭っている状態からシロアリを駆除したりするのは、ベイト剤でも簡単ではありません。
また、素人では、ベイト剤をどこに撒けばよいのかわからない可能性もあるため、やはり専門の業者に点検を依頼したほうが確実です。
家のシロアリの幼虫はそうじきで吸い取る
家の中でシロアリを見かけた場合は、シロアリによる食害が進む前に駆除しましょう。
しかし、殺虫剤を撒いてもシロアリが逃げていくだけであり、根本的な解決には至りません。
また、シロアリが木材の奥に隠れてしまったり、巣を別の場所に移動させたりなど、被害が悪化する可能性もあります。
家の中で見かけたシロアリや幼虫にできる駆除方法は、掃除機です。
掃除機を強い設定にして、見かけたシロアリを吸い取ってください。
掃除機で吸う駆除方法を、数日に分けておこなうのが効果的です。
シロアリの幼虫を見つけたら要注意!確認すべきポイント3つ
ここからは、シロアリを見かけたときに確認すべきポイントを解説します。
シロアリを見かけたからといって大急ぎで対応する必要はないため、以下の注意点を確認しながら行動してください。
殺虫剤の使用は慎重に
シロアリを見かけた場合は、見た目の不快さや害虫である点から、市販の殺虫剤を散布してしまうでしょう。
しかし、シロアリに対して、むやみに殺虫剤をかけてはいけません。
殺虫剤には忌避剤と呼ばれる、虫が嫌がって避ける成分が入っています。
シロアリも例外ではなく、殺虫剤を撒くとシロアリが逃げていきます。
シロアリが逃げると、殺虫剤の効果が及ばない木材の奥に隠れてしまう可能性があります。
また、巣を違う場所に移してしまい、別の場所でシロアリの食害が発生する可能性も考えなくてはいけません。
別の場所に巣を移されると、その場所で食害が発生して被害が拡大するので、おすすめできません。
見えるシロアリに対処したい場合は、掃除機でシロアリを吸い上げてください。
シロアリが入っている掃除機の袋からゴミ袋に移してから、そのゴミ袋に殺虫スプレーを撒いておきましょう。
保証があるかどうか確認する
新築の際にシロアリの予防をおこなうケースがありますが、その際には数年間の保証があります。
保証期間中にシロアリを見かけたり被害に遭ったりした場合は、保証元の工務店などに相談してみてください。
シロアリの被害を受けた箇所の修繕や、シロアリの駆除処理がおこなわれます。
シロアリの幼虫の死骸を保管して業者に確認してもらう
業者に点検してもらう際に、シロアリが奥のほうに入り込んでしまい、見えなくなるかもしれません。
その際に、シロアリの幼虫や成虫の死骸を保管しておけば、シロアリか違う虫かを判断できます。
そのため、死骸を保管しておいてください。
シロアリの幼虫を駆除しなかったときの被害リスク
シロアリの幼虫を駆除せずに放置するのは危険です。
ここでは、シロアリの幼虫を放置した際のリスクを解説します。
家のシロアリの幼虫を駆除しない場合のリスク
シロアリは暗く湿った環境を好むため、普通は床下からシロアリの食害が始まり、壁や水回りなどに拡大していきます。
このまま食害を放置すると、家全体の耐久力が下がるため、食害を進行させてはいけません。
家でシロアリを見かけたら、放置せずに専門の業者に相談してみてください。
庭にいるシロアリの幼虫を駆除しない場合のリスク
庭でシロアリを見かけたあと、そのシロアリを放置していると、自宅に侵入されるおそれがあります。
大量にシロアリが発生して、その一部が家に侵入するかもしれません。
特に、庭にシロアリの餌となるような枯れ木などがあれば、そこにシロアリが集まる可能性があります。
また、日があたらない場所に枯れた庭木や植木があると、シロアリに食い荒らされるため、危険です。
シロアリに食べられた庭木や植木は、強風や地震の際に倒れるリスクがあります。
シロアリの幼虫を見つけたら専門の駆除業者に相談しよう
シロアリの幼虫を見かけた際は、まずは被害が発生しているかどうか、その被害の状況を確認してください。
応急処置を施す場合は、見かけたシロアリを掃除機で吸いこんだり、ベイト剤を撒いたりしましょう。
反対に、シロアリに対して殺虫剤を使用しても、逆効果となる危険性があります。
ただし、シロアリの駆除は素人では困難であるため、早めに業者に連絡してください。
もし新築の際にシロアリの防除工事をおこなった場合は、シロアリの駆除や被害箇所の修繕を保証してくれる可能性があります。
そのため、保証の有無もチェックしておいてください。