本記事では自宅や店舗での鍵開け・紛失・修理など鍵の出張修理サービスを利用し、業者とのトラブルで対応方法で悩んでいる方向けに、トラブルの事例から対応方法、不当な高額請求トラブルに遭わないために注意するべきポイントなどを独自の目線でわかりやすく解説しています。 また記事を最後まで読んでおくことで、今後万が一鍵のトラブルに遭遇した際に失敗のしない鍵業者を探す為の基本知識を身に着けておくことが出来ます。
鍵の出張修理におけるトラブル事例
鍵の出張修理における消費者に不利益になるトラブルの例をいくつか挙げます。 ①予想外な高額請求: 修理業者が作業前に見積もりを提示しないまま作業を進め、結果として予想以上の高額な請求がされるケースがあります。 ②不要な追加作業の提案: 本来必要のない修理や追加作業を強引に提案され、それに同意しないと鍵が開かなくなるなどの脅迫めいた手法を使われる場合があります。 ③修理後の不具合: 修理後、しばらくして同じ鍵の不具合が再発するなど、適切な修理が行われなかった場合があります。 ④契約内容の不透明さ: 契約書が不十分であったり、消費者が理解しにくい表現が用いられているなど、契約内容が不透明な場合があります。 ⑤料金の不当な引き上げ: 作業中になんらかの理由で料金が引き上げられる場合があり、消費者が拒否しても鍵を元に戻さないなどの問題が発生することがあります。 これらのトラブルは、信頼性の低い修理業者や悪徳業者によって引き起こされることがあります。消費者は慎重に業者を選定し、契約前に十分な情報を収集することが重要です。 特に消費者にとって緊急性の高い鍵の出張サービスは費用・料金におけるトラブルが多くなります。
鍵の出張修理費用の料金トラブル事例とその解決方法を詳しく解説
まずは前提として出張サービスの利用前に広告の表示には注意し、鍵の修理や開けに関する作業は時間帯、混雑状況、実際に対応が必要な鍵の種類・場所、状況により料金が変動することは理解しておきましょう。 また、事前に出張料やキャンセル料なども確認しておくと安心です。修理の提案が不安な場合は、即座に断ることも検討しましょう。 トラブルを避けるためには、普段から家族で合鍵の保管方法を共有し、鍵の情報を確認しておくことも重要です。 緊急性・専門性の高い鍵の出張サービスではどうしても事業者側と消費者側でトラブルに対する見解が異なってしまうことは事実です。事業者もボランティアで対応しているわけではなく真っ当に必要なサービスを、適正な価格で提供している業者が大半ではあるものの一部に悪意のある業者が存在しているが故に普段利用することの無いサービスであり業者・サービスの良し悪しの判断が一般的な消費者にはつかない事も事実です。 それでは鍵の出張修理における料金トラブルについて、実際に消費者センターに報告されている相談事例と対応方法について詳しく解説します。
トラブル事例と対処法の解説
相談事例１ 玄関の鍵が開かなくなり「鍵開け5800円～」と広告表示している事業者を見つけその事業者に鍵開けを依頼した。業者は作業内容や料金の説明もなく、鍵を壊して別の場所に新しい鍵を取り付けた。作業後合計約15万円を支払ってしまった。 https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen405.html 相談事例２ 自宅の鍵を失くし、インターネットで「○千円～」と表示された事業者に連絡したところ、特殊な鍵のために7万円以上の請求がされてしまった。 https://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2021_28.html
解説 対応方法について 万が一請求額に不満がある場合、後日納得した金額で支払う意思を示し、その場での支払いはきっぱり断りましょう。その上で後ほど紹介する窓口に相談することをおすすめします。 作業当日にあきらかに不当な高額な請求があれば、納得できる金額で支払いたい旨を伝えつつ即座に支払うことを断りましょう。 支払った後でも、広告と請求が異なる場合はクーリング・オフが可能な場合もありますが、以下の場合は特定商取引法の訪問販売によるクーリング・オフが適用される可能性があります。 ・見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した場合 ・広告と請求が大きく異なる場合 鍵の出張修理におけるクーリングオフ適用の詳細解説 一般的に、鍵の出張修理などのサービスにおいては、クーリング・オフの適用は難しいことがあります。クーリング・オフは通常、特定商取引法に基づくものであり、訪問販売など一定の条件が揃った場合に限られます。 鍵の出張修理においてクーリング・オフが難しい理由は、主に以下の点です。 即時性の特性: 鍵の修理や開けのサービスは通常、即座の対応が求められるため、クーリング・オフの期間が過ぎてしまうことがあります。 緊急性: 鍵のトラブルは緊急を要する場合が多く、サービス提供が始まる前にクーリング・オフの手続きを行う余裕がないことがあります。 ただし、具体的なケースにより異なるため、クーリング・オフが可能かどうかは、契約書や法的な助言を受けるなどして、具体的な条件を確認することが重要です。 契約内容やトラブルの発生状況によっては、消費者保護の法的枠組みを活用できるかもしれません。したがって、疑義や不明点があれば、消費者センターや弁護士に相談して、アドバイスを受けることがおすすめです。
解決方法その１ 消費者センターへ相談する
消費者センターはトラブル解決のために有用な窓口です。トラブルが生じた場合には以下の手順で利用できます。 ①問題を整理: ・トラブルの内容や相手方とのやりとりを整理しましょう。対話や取り決めがあればそれもメモしておくと良いでしょう。 ②最寄りの消費者センターに相談: 住んでいる地域の最寄りの消費者センターに問題を相談します。消費者センターは無料で相談に乗ってくれます。 ③アドバイスや仲裁: 消費者センターはアドバイスを提供するだけでなく、必要に応じて業者との仲裁を行うこともあります。 ④法的なアドバイス: トラブルが解決しない場合、法的なアドバイスも得られるかもしれません。弁護士の紹介なども行っています。 トラブル解決には冷静かつ迅速な対応が必要です。消費者センターはそのサポートを提供してくれる頼りになる機関です。
解決方法その２ 弁護士へ相談に相談する
鍵の出張修理における料金トラブルが生じた場合、弁護士に相談することも一つの選択肢です。以下は、弁護士に相談する際のメリットと注意点です。 弁護士に相談するメリット: ①専門的な助言: 弁護士は法的な知識と経験を持っており、トラブルの解決に関する専門的な助言を提供できます。 ②交渉のサポート: 弁護士は交渉のプロであり、修理業者との交渉において消費者の権利を代理で守ることができます。 ③法的手続きの案内: 必要な場合、法的手続きや訴訟を進める際のサポートを提供できます。 弁護士に相談する際の注意点: ①費用の確認: 弁護士に相談する場合、事前に相談料や手続きにかかる費用などを確認しておくことが重要です。 ②無料相談の利用: 一部の弁護士事務所は無料相談を提供していることがあります。まずは無料相談を利用して状況を相談し、適切な対応を検討するのも良いです。 ③問題解決のアプローチ: 弁護士と相談する際、問題解決のアプローチや可能性について確認し、自身の目的に合ったアクションを検討しましょう。 鍵の出張修理に関する料金トラブルが法的な問題に発展している場合や、自力で解決が難しい場合には、弁護士に相談することが有益な選択となります。
参考：トラブル事例 消費者庁からのお知らせ
消費者庁が令和4年2月24日付けで、特定商取引法に基づく業務停止命令等を行い「鍵のレンジャー」、「鍵のレスキュー」、「鍵の出張24時間センター」、「鍵の110番24時間」、「鍵のラッキーセブン」、「カギの24時間救急車」、「カギの110番」、「鍵の110番救急車」と称して行われる鍵の開錠・修理等に関する役務の取引に関する注意喚起が公開されています。
注意喚起
詳細 消費者庁が令和４年２月２４日付けで、特定商取引法に基づく業務停止命令等を行っ たＲセキュリティ株式会社（Ｒセキュリティ）及び株式会社鍵が、「鍵のレンジャー」、 「鍵のレスキュー」、「鍵の出張２４時間センター」と称してウェブサイトを開設する とともに、「鍵の１１０番２４時間」（株式会社鍵の１１０番・水道１１０番名義で開 設）、「鍵のラッキーセブン」（株式会社レスキュー名義で開設）、「カギの２４時間救急 車」（株式会社２４時間救急車名義で開設）、「カギの１１０番」（株式会社１１０番名 義で開設）、「鍵の１１０番救急車」（株式会社１１０番救急車名義で開設）とそれぞれ 称するウェブサイト（本件各サイト）を開設する関連事業者５社と一体となって、消 費者の利益を不当に害するおそれのある行為を繰り返し行っていることが確認されま した。 このため、消費者安全法第３８条第１項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡 大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかけます。 また、この情報を都道府県及び市町村に提供し、周知します。 ウェブサイト上の名称 左記名称を用いる事業者名 所在地 ・鍵のレンジャー Ｒセキュリティ株式会社 （法人番号 1010701017927） 東京都品川区平塚二丁目６ 番１３号７Ｆ ・ 鍵のレスキュー 鍵の出張２４時間セン ター 株式会社鍵 （法人番号 1010701027967） 東京都品川区平塚二丁目６ 番１３号スバルビル７Ｆ ・鍵の１１０番２４時間 株式会社鍵の１１０番・水道 １１０番 （法人番号 7010701030932） 埼玉県熊谷市本石一丁目８ １番 ・鍵のラッキーセブン 1 株式会社レスキュー （法人番号 8010701030931） 東京都品川区平塚二丁目６ 番１３号スバルビル６Ｆ ・カギの２４時間救急車 株式会社２４時間救急車 （法人番号 4120001228368） 大阪市西区南堀江二丁目１ ０番２０号 ・カギの１１０番 株式会社１１０番 （法人番号 2010701039111） 東京都品川区平塚一丁目６ 番４号 ・鍵の１１０番救急車 株式会社１１０番救急車 2 東京都品川区西五反田五丁 情報引用元：https://www.caa.go.jp/notice/entry/027673
鍵の出張修理 トラブル対策ポイントまとめ
トラブルに遭わない為に抑えておきたいポイント
信頼性の確認: 信頼できる業者を選ぶために、口コミや評判を確認しましょう。インターネット検索や知人の意見を参考にすると良いです。 見積もりの提示: 事前に料金の見積もりを取り、明確な作業内容と費用を確認しましょう。急な変更や追加料金がないかも確認します。 正当な広告: 広告に掲載されている金額が現実的であるか確認しましょう。極端に低い価格や不自然な表現に注意します。 身分証明: 作業員が到着したら、身分証明を確認しましょう。正規の業者であれば、身元が確かめられるはずです。 契約書の取得: 作業前には契約書を取得し、料金や作業内容が明記されていることを確認します。
万が一のトラブル発生時の対応ポイント
即座な支払いは避ける: 急な支払いは避け、作業が完了してから確認するようにしましょう。 異常な料金への抗議: 料金が異常に高い場合、即座に抗議せず、後で納得いく金額を相談しましょう。 クーリング・オフの確認: 事前にクーリング・オフの権利を確認し、必要ならばその権利を行使します。 詳細な証拠を残す: トラブルが発生した場合、詳細な証拠を写真やメモに残しましょう。それが後の交渉に役立ちます。 消費者相談機関への相談: トラブルが解決しない場合は、消費者相談機関や消費生活センターに相談してください。
消費者センターの連絡先
・消費者ホットラインは、「誰もがアクセスしやすい相談窓口」として開設されたものです。 ・相談を受け付けるにあたっては、円滑な相談処理を実施するために、氏名、住所、電話番号、性別、年齢、職業をお聞きします。 ・土日祝日は、都道府県等の消費生活センター等が開所していない場合、国民生活センターに電話がつながります。（一部地域や年末年始、国民生活センターの建物点検日を除く） ・IP電話など、一部の電話からはつながりません。 ・通話料金はご利用の電話会社のサービスによって異なります。窓口へおつなぎする前には、「○○秒ごとに、およそ○○円」というアナウンスが流れます。携帯電話会社の通話料定額サービス等でも、別途ナビダイヤル通話料が発生します。 情報引用元：https://www.kokusen.go.jp/map/
失敗しない鍵の出張修理業者を選ぶポイント6選
鍵の修理は、作業内容や素材だけでなく、修理業者によっても価格が異なります。信頼性のある業者を選ぶことで、適正な価格で修理作業を行い、鍵の寿命にも影響を与えることができます。以下は、優良な鍵の修理業者を選ぶ際に考慮すべきポイントです。 ポイント1：経験や実績が豊富 修理業者の経験や実績が豊富であることが重要です。修理に関する経験や実績が豊富な業者は、高品質なサービスを提供しています。信頼できる業者は、過去の実績や資格保有者の在籍をアピールポイントとしています。 ポイント2：地域密着会社 地域密着の業者は、信頼性があります。特に緊急の修理が必要な場合、地元の業者は迅速に対応できるでしょう。地域の信頼性が高い業者を選ぶことで、安心してサービスを利用できます。 ポイント3：自社施工業者 費用を抑えたい場合は、自社施工を行っている業者を選ぶことがおすすめです。自社で作業を行うことで、中間コストを抑え、適正価格で修理を行えます。逆に、下請け業者を利用する場合は中間コストが発生し、費用が高くなる可能性があります。 ポイント4：分かりやすいかどうか 初めて修理を行う場合は、分かりやすい説明が得られる業者を選ぶことが重要です。見積書や契約書が詳細に記載されているか確認し、納得できるまで質問することをおすすめします。信頼性のある業者は、分かりやすく説明し、納得いくまでサポートしてくれます。 ポイント5：工事契約を急かさないか 良い業者は、工事契約を急かすことはありません。悪徳業者は契約を急かし、余裕がないように演出することがあります。焦らず、十分な検討期間を設け、契約には慎重に取り組みましょう。 ポイント6：極端な値引きや無料サービスがないか 価格だけが売りの業者には注意が必要です。相場から明らかにかけ離れた極端な格安表記・値引きや無料サービスが過剰に宣伝されている場合、悪徳業者の可能性があります。 適正価格で提供されるサービスに焦点を当て、安易な値引きには注意しましょう。 これらのポイントや鍵関係サービスの平均的な相場を確認することで、信頼性の高い鍵の修理業者を選ぶことができます。価格だけでなく、サービスのクオリティも重要な要素として検討しましょう。
鍵出張修理サービスの平均的な相場
出張鍵修理サービスの作業別費用と特徴
悪徳業者に騙されない為にも、ある程度平均的な相場を頭に入れておくことが重要です。自身で持ち込みする合鍵・スペアキー作成やスーツケースなどの鍵開け作業と異なり、自宅への出張作業を伴うサービスは作業員の人件費や交通費、事業者の利益などを考えると○千円程度で対応出来るというのはまずありえないと考えておくべきです。 ただしサービスにはある程度の相場がある事も事実であり鍵の故障や紛失などのトラブルが発生した際、出張サービスは便利な解決策となります。 以下に、鍵の出張サービスの主な作業別の平均的な費用と特徴をまとめました。 1. 鍵開け（ロックアウト） 平均費用： 10,000円 ～ 20,000円 特徴： 家や車の鍵を閉じ込めたり、失くしてしまった場合の鍵開けサービス。素早い対応が求められる。 2. 鍵交換 平均費用： 15,000円 ～ 30,000円 特徴： 紛失や盗難のリスクがある場合や、セキュリティを強化したい場合に行われる。異なる鍵に変更することも含まれる。 3. 施錠装置修理 平均費用： 20,000円 ～ 40,000円 特徴： ドアや窓の施錠機構が正常に機能しない場合の修理。施錠の安全性を確保するために重要。 4. キーコピー・スペアキー合鍵作成 平均費用： 500円 ～ 1,500円（1本あたり） 特徴： 緊急性が低く、余裕がある場合に利用。家族や信頼できる人にキーを預ける際にも便利。 5. デジタル・スマートロック設置 平均費用： 30,000円 ～ 60,000円 特徴： 電子的な鍵やスマートロックの設置。便利で高度なセキュリティを求める場合に適している。 6. マスターキー制作 平均費用： 30,000円 ～ 50,000円 特徴： 複数のドアやエリアにアクセスできるマスターキーの制作。ビジネスやマンションなどで利用される。 7. 防犯対策の相談・診断 費用： 無料 ～ 5,000円（一部の業者） 特徴： 居住環境やニーズに合わせた防犯対策の提案やアドバイス。見積もりの段階で無料で行っている業者もある。 8. 緊急対応（深夜や休日） 平均追加料金： 5,000円 ～ 10,000円 特徴： 深夜や休日に発生した鍵のトラブルに対する緊急対応。通常の営業時間外に必要な場合に適用。 以上の費用はあくまで平均的な目安であり、業者や地域によって異なることがあります。作業前には見積もりを取り、サービスの内容や費用について十分に理解することが重要です。 当ページの関連記事も参考にしてください。
更新日
2024.01.15
公開日
2023.12.28
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まとめ
さて、今回は鍵にまつわる出張サービスにおけるトラブル事例・対処法・相談窓口の紹介・失敗しない業者選びのポイント・サービス別の平均相場と特徴についてご紹介しました。 鍵のサービスは専門性が高く、費用や料金は業者のスキル・対象の鍵・対応方法だけでなく、曜日や時間帯など様々な要因によって幅広く設定されます。一概に業者の見積り全てがぼったくりということでない事を理解した上で後悔しない為にもこれらの知識を学び、今鍵業者との間でトラブルが起こっている方、これから業者に依頼を検討している方の参考になれば幸いです。
