夜になると屋根裏からバサバサという物音がしたら、コウモリが住み着いている可能性があります。
コウモリは害獣の一種であり、そのまま放置するわけにはいきません。
しかし、コウモリの駆除を体験したことがある人は少ないでしょう。
いつ駆除したら良いのか、どうやって駆除するのか、自分でも駆除できるのか、多くの疑問があるものです。
ここでは、コウモリ駆除の最適な時期や、駆除方法を解説します。
自分で駆除する方法から、専門業者に依頼するメリットの情報もあるので、この記事を通して自分に合う駆除方法を見つけてください。
コウモリの駆除に最適な時期
コウモリ駆除に最適な時期は、春と秋の2回です。
春と秋の具体的な時期と、それぞれの時期に駆除する理由を解説します。
【春は4~6月まで】
コウモリの駆除は、繁殖前の4~6月が適しています。
繁殖時期は6~8月までのため、6月より前に駆除を検討しましょう。
繁殖前の駆除が求められる理由は、繁殖期になると子コウモリがいるためです。
コウモリは鳥獣保護法で指定されており、勝手に捕獲することはできません。
飛べない子コウモリがいると、追い出した際に逃げられずに死なせてしまう可能性があり、鳥獣保護法に抵触する恐れがあります。
そのため、コウモリの駆除は繁殖期を避けるのがおすすめです。
また、コウモリの数が増えることでも駆除しにくくなるため、繁殖前の4~6月までの駆除がおすすめです。
【秋は9~10月まで】
コウモリは、11~3月の期間に冬眠をします。
冬眠するとほとんど動かなくなり、駆除が困難になるため、冬眠前の9~10月までの駆除が最適です。
9~10月は、コウモリが冬眠の準備に入っています。
年内でコウモリを駆除できる最後のタイミングで、この時期を逃すと翌年の春まで待つ必要があります。
コウモリ駆除をしなかった場合の被害
コウモリの駆除に最適な時期を逃してしまうと、コウモリによる被害が拡大する恐れがあります。
駆除せずに放置すると、以下のようなリスクがあるため注意が必要です。
【糞尿の臭いがある】
コウモリは体が小さいわりに、1日に大量の昆虫類を食べます。
飛ぶときに体を軽くする必要があり、さらに消化が早い理由から大量の糞尿をします。
コウモリの糞はドブのような悪臭があるため、駆除せずに放置すると、住んでいる人は悪臭に悩まされる可能性があり、注意が必要です。
【感染症のリスクがある】
コウモリの糞尿には、さまざまな病原菌が付着している可能性があります。
乾燥した糞は空気中に飛び散り、これを吸い込んだ住人が感染症のリスクにさらされる場合があります。
特に、小さな子どもやお年寄りなど、免疫力が低下しやすい家族がいる場合は特に注意しましょう。
また、コウモリの体に、ダニやノミが住み着いていることもあります。
住宅内にダニやノミが侵入すると、人の皮膚を刺した際にアレルギーを起こす可能性にも注意が必要です。
【騒音のリスクがある】
コウモリは夜行性の生き物で、夜になると活動的になります。
バサバサとした羽音や、キーキーといった鳴き声が夜中にするため、住んでいる人は不眠症に悩まされる可能性があります。
【経済的損失のリスクがある】
コウモリは毎日大量の糞尿をしており、糞尿により家屋が劣化する可能性があります。
早めに駆除すれば掃除や消毒のみで済む可能性がありますが、天井が腐っていると取り替えが必要となり、多大な修繕費がかかる可能性があります。
コウモリ駆除におすすめの方法
コウモリは鳥獣保護法で守られているため、自分でできる駆除には限りがあります。
捕獲や殺傷はできませんが、以下の追い出す対策や、侵入を防ぐ対策は可能です。
【忌避剤を使って追い出す】
コウモリが屋根裏に入り込んでいる場合は、忌避剤を使ってコウモリを追い出します。
ハッカスプレーや煙を使った忌避剤などで、コウモリを追い出すことが可能です。
スプレー式は効果や使い勝手が良いのですが、持続時間は短めです。
追い出したコウモリが戻ってこないようにしたいときは、持続時間が長いジェルを選びましょう。
繁殖期に生まれた子コウモリは自力で出ることはできず、親コウモリがいなくなると子コウモリは生きられないため、繁殖期の駆除は避けてください。
コウモリが住み着いている屋根裏にある換気口から忌避剤を吹き付けるか、直接天井裏に吹き付けると良いでしょう。
また、コウモリは屋根と壁の隙間や、エアコンの室外機の配管内に住み着いていることもあります。
コウモリを追い出す際には、手袋やマスクなどを着用してください。
ホウキやチリトリなどで糞尿を取り除いたら、アルコールなどで殺菌が必要です。
【侵入口をふさぐ】
忌避剤を使ってコウモリを追い出したら、侵入口を金網などでふさぎます。
すぐに穴をふさがないとコウモリが戻ってくる可能性があるため、早めにふさぎます。
小さな隙間からも入り込む可能性があるため、隙間はシーリング材で埋めると良いでしょう。
【専門業者に依頼する】
自分でコウモリを追い出すことが難しいときは、専門業者への依頼をおすすめします。
子コウモリは狭い場所で死んでしまう可能性があり、処理できない場合もあるため、繁殖時期を避けて業者に依頼しましょう。
特に業者への依頼が適しているのは、コウモリの数が多いときです。
高所の作業が難しいときも、無理せずに専門業者に依頼するようにしてください。
コウモリ駆除の費用相場
コウモリ駆除費用の相場は、1万円~3万円程度です。
しかし、コウモリの数が多いときや、駆除する場所によっては、追加料金がかかることがあります。
駆除費用を抑えたいときは、複数の業者から見積もりを取ると良いでしょう。
複数の業者から見積もりを取ると、相場がわかりやすくなり、適正価格で依頼できます。
また、コウモリの駆除は再発防止が非常に重要です。
侵入防止対策がしっかりできていないと、再発してしまい追加料金がかかる可能性があるため、作業内容を確認してから依頼しましょう。
安すぎる業者は、再発防止や清掃費用が含まれているかチェックしてください。
コウモリを追い出す費用しか含まれていないときは、追加料金がかかる可能性があります。
コウモリ駆除は専門業者に依頼するのがおすすめ
コウモリは忌避剤を使えば、自分でも追い出すことができます。
しかし、すべてのコウモリがいなくなったのか、確認は容易ではありません。
もしかしたら、屋根裏の手の届かない部分に、まだコウモリが隠れている可能性があります。
また、自分でコウモリを追い出せたとしても、その後は清掃作業があります。
糞尿には感染リスクがあるため、手袋やマスクなど万全の対策が必要です。
掃除や消毒作業も必要になるので、専門業者に任せたほうが安心です。
コウモリの専門業者に依頼する場合は、1万円~3万円が目安になります。
駆除から清掃、侵入口をふさぐ作業も含まれていることを考えると、それほど高い費用ではないと感じるでしょう。