車の中に鍵を入れたままロックが掛かってしまうことをインロックと言います。ちょっとした油断によって発生するケースが多く、インロックによるトラブルは近年後を絶ちません。では、もしも出先でインロックが起きた場合、どう対応すればよいのでしょうか。本記事では車の中にスマートキーを閉じ込めた場合の開錠方法について詳しく解説します。またインロックがなぜ発生するのか具体的な原因や日頃からできる対策についてもあわせて紹介しています。もしもの際に備えてぜひ参考にしてみてください。
車の中にスマートキーを閉じ込めた(インロック)場合の開錠方法
「車内に鍵を置きっぱなしにしたままうっかりドアにロックがかかり、開錠できなくなってしまった」このようなトラブルに見舞われた場合に最も大切なのは、まずは落ち着いて対処することです。ここでは鍵を閉じ込めてしまった際の開錠方法について紹介します。もしものことがあった際に適切な判断ができるよう、しっかり確認しておきましょう。
スペアキーを使用する
インロックを最も手早く安全に解決できるのが、スペアキーを使用して開錠する方法です。工具を使わずボタン一つで開錠できるため車を傷つける心配がないほか、費用もかかりません。
しかしスペアキーを常に持ち歩いているという方は稀です。自宅に保管している場合は取りに帰る、もしくは家族や友人に持ってきてもらう必要があるでしょう。また旅行先など簡単にスペアキーを取りに行けない場合は、下記で紹介する別の方法を検討してみてください。
JAFなどのロードサービスに連絡する
スマートキーが無い場合は、JAFや加入している自動車保険会社に連絡するのも解決方法のひとつです。JAFは幅広い車トラブルに対応しており、会員であればインロックの鍵開け対応も無料で行ってもらえます。さらに24時間年中無休で駆けつけてくれるなど、豊富なサービスが魅力です。しかし、タイミングによっては到着までに時間を要する可能性も否定できません。
また自動車の任意保険にはロードサービスが付いていることがあるため、鍵開けを対応してくれる場合もあります。ただし付随しているロードサービスの内容によっては料金が発生したり、対応可能なサービスが限定されていたりすることもあるため事前に確認が必要です。
鍵開け業者に開錠を依頼する
「ロードサービスは到着に時間がかかる」「ロードサービスが任意保険に付いていなかった」このような場合は、鍵開け業者への依頼も検討してみましょう。鍵開け業者は鍵トラブルに関する知識や技術に長けているほか鍵開けに必要な道具も揃えているため、スムーズ且つ正確な作業内容で開錠してくれます。また多くの場合はピッキングによる対応となるため、車に傷をつける心配もほとんどありません。
緊急時は消防に連絡する
車内に子供やペットが閉じ込められているなど緊急の場合は、速やかに消防へ連絡するようにしましょう。特に夏の日差しが強い炎天下では短時間で車内温度が急上昇し、熱中症や生命の危険性が高まります。
このようなケースではピッキングで開錠している時間はないため、基本的には窓ガラスを割っての救出となるものの、命には替えられません。迷わずに119番へと連絡するようにしましょう。
スマートキーの閉じ込め(インロック)はなぜ起こる?原因を解説

スマートキーやリモコンキーなど電子鍵の利用増加に伴い、インロックによるトラブルも急増しています。JAFによると鍵の閉じ込みによる出動依頼は毎年20万件以上あり、JAFの救護依頼のなかでも上位に位置するほど発生件数の多いトラブルとなっています。では、インロックはなぜ起こってしまうのでしょうか。ここではインロックが発生する原因について解説します。
置き忘れなど人為的なミス
車内にスマートキーを置いたまま車から離れてしまうといったヒューマンエラーによるインロックトラブルは後を絶ちません。例えば次の内容に心当たりはないでしょうか。
誤作動
スマートキーは常に微弱な電波を出していて、車がこの電波を検知することで開錠や施錠ができるようになっています。しかしスマートキーの電池の残量が不足しているとうまく電波を飛ばせず、正確に検知できない場合も。そうなると鍵が車内に残っていても車外にあると判断してしまい、自動的にロックをかけてしまうことがあります。
通常であれば鍵を車内に置いたままロックをかけようとすると、電波をキャッチしてブザーがなる車体が多いものの、電池残量が少ないとうまく作動しないケースもあるようです。
子供やペットによるいたずら
荷物を降ろしているちょっとした隙などに、車内にいた子供やペットが鍵をかけてしまうトラブル事例も多く見られます。小さい子供やペットはスマートキーの仕組みを理解していないため、一度ロックがかかってしまうと中から開錠することは困難です。
泣いている子供をあやす道具として一時的に鍵を渡した経験を持つ方もいるかもしれませんが、ふとした拍子にインロックしてしまう可能性もあるため、スマートキーの保管には十分注意しましょう。
スマートキーの閉じ込め(インロック)を防ぐための対策
スマートキーの閉じ込め対策として、予備のスペアキーを常時持ち歩くようにしたり、持ち歩くことが不安な場合は家族に託しておいたりすると安心です。スペアキーがあれば急にインロックが起きてもスムーズに開錠できます。
またスマートキーが電池切れしないよう、定期的に電池交換をするのも方法のひとつです。
ほかにもほんの少しの時間であっても車から離れる際は、鍵を持ち歩くようにすることも大切です。普段から意識することで、うっかりミスを防げるでしょう。
車の中にスマートキーを閉じ込めた(インロック)ときにやってはいけないこと
車内にスマートキーを閉じ込めた際に、焦って無理やりこじ開けようとする方もいるかもしれません。しかし間違った方法で対処すると車を傷つけてしまい高額な修理費が必要となる恐れも……。適切に対処できるよう、ここではインロック時にやってはいけないことについて確認しておきましょう。
ドアを無理やりこじ開ける
インロックが起きた際、差し金やハンガーなどを用いて無理やりドアをこじ開けようとする行為は避けましょう。力任せにドアを開けようとすると部品が破損する恐れがあります。さらに近年の最新車種はセキュリティ対策が万全であるため、開錠できない可能性が高いと言えます。
ピッキングする
針金などの先端の鋭いものを使用して、自身でピッキングしようと考える方もいるかもしれません。しかし鍵穴内部は小さくて狭いうえ、とても繊細な作りとなっています。誰でも簡単に開錠できるものではないため、知識のない素人がピッキングすると鍵穴内部をうっかり傷つけてしまったり破損したりする可能性が高く、車の故障に繋がる恐れがあります。
窓ガラスを破壊する
子供やペットが車内に閉じ込められていた場合、命の危険が迫っているため一刻も早く救出しなければなりません。しかし窓ガラスを割ることは危険度の高い選択です。車の窓に使用されているガラスは強度が高く、安易に破壊しようとすると本人に危害が及ぶ可能性も。そのため車内に子供やペットが閉じ込められた場合は、速やかに救急へ連絡するのが賢明です。
スマートキーの閉じ込め(インロック)に関してよくある質問に回答

スマートキーの閉じ込めに関してよくある質問をいくつかピックアップし、Q&A形式でお答えします。インロックにおける疑問を解消しておけば、もしもの際にもスムーズに解決への行動へと移せるでしょう。
車の中にスマートキーを閉じ込めたら鍵開け業者に開錠を依頼しよう
普段から気を付けているつもりでも、わずかな油断から発生してしまうのがインロックです。スペアキーがある場合はスムーズに問題解決できますが、そうでない場合はロードサービスや鍵開け業者への依頼を検討するのが賢明でしょう。ロードサービスの種類によっては24時間対応しているところもあるものの、様々な車トラブルに対応しているが故に到着までに時間を要してしまう場合も。
できるだけ早い解決を望むのであれば、鍵開けの専門業者へ依頼することも検討してみましょう。当サイトでは信頼できる鍵開け業者を厳選して紹介しています。お困りの際はぜひこちらも参考にしてみてください。