令和になっても屋根リフォームを巡る詐欺被害が増加し社会問題にまで発展しています。本記事では、代表的な詐欺手口や回避方法、また被害に遭った際の対処法について、分かりやすく解説します。安心して屋根修理を依頼できるよう、信頼できる業者の見極め方も併せてご紹介します。
屋根リフォーム詐欺に関する事例紹介
屋根リフォーム詐欺には手口が複雑化しています。その中でも最近の主流が劇場型と言われる詐欺手口です。この劇場型の詐欺は、オレオレ詐欺などで主流となっていた手口で、演劇のようにストーリー仕立てで進んでいく詐欺手法です。劇場型の屋根リフォーム詐欺は、このような流れで進んでいきます。
最初に、悪徳業者がいきなり訪問し、親切な一般人を装い屋根が壊れていることだけを伝えます。次に、日をおいて別の人が、屋根が壊れているのが見えたので、無料で点検をすると訪問します。別の人にも言われた経験があるので、本当に壊れていると思い無料点検を許可してしまいます。そして、無料点検中に屋根に上り見えない所で破損させるなどし、屋根のリフォーム工事を契約させます。
複数の人に壊れていることを指摘されるために、実際に壊れていると信じてしまいます。また、詐欺業者はメーカーを装って点検してくるなど、巧妙な手口で契約を迫ってきます。
屋根リフォーム詐欺の特徴と手口
屋根リフォーム詐欺業者には、いくつかの特徴がみられます。まず、工事の原因や解決策について具体的な説明を避け、あいまいな表現で話す業者は要注意です。詳細な説明をしない業者は、屋根リフォームの知識が乏しいため、そもそも説明することができない場合があります。修理が終わった後に追加で修理が必要だったなどと、詐欺行為をするためにあえて詳細な説明を避けることもあります。
また、屋根の点検時や工事の前に屋根の破損部分の写真を提示しないことも、屋根リフォーム詐欺業者の共通する特徴となっています。屋根の状態を写真で説明しないことによって、破損していないのに破損していると嘘をつくこともできますし、修理内容をいくらでも改ざんすることができます。
他にも屋根リフォーム詐欺業者の特徴として共通しているのが、公式ホームページや口コミサイトでの評価が見当たらないということです。これは、詐欺業者が名前をコロコロと変えて詐欺をしていたり、そもそも会社を持たずに詐欺を働いているためです。
見積書の内容にも詐欺業者特有の特徴があります。詐欺業者は見積書を作成する際に、工事内容が具体的に記載されず、あいまいに濁した表記の仕方になります。工事一式のように表記されている業者は、詐欺業者の可能性が高いといえるでしょう。また、見積もりが手書きで作られている業者も注意が必要になります。
屋根リフォーム詐欺かも?と思ったときの上手な断り方
飛び込み営業マンが訪問してきた際に、話を聞いてみて屋根リフォーム詐欺だと疑ったときの上手な断り方をいくつか紹介します。
屋根リフォーム詐欺業者の上手な断り方として紹介する1つ目の方法が、名刺を要求することです。詐欺業者の大半が後ろめたいことをしていることを自覚していますので、身分を明かすことに嫌悪感を抱いています。名刺を忘れたなどと言い、身分を明かさない営業マンは詐欺業者の可能性が高いため、名刺がないことを理由に断ることができます。
また、名刺を受け取った場合には、その名刺の情報を元に公式ホームページや口コミサイトでの評判をチェックしましょう。そもそもホームページや口コミがなかったり、口コミに投稿されている内容がネガティブな場合には、詐欺の可能性が高いため断りましょう。
その場で契約するよう焦らせるのも、リフォーム詐欺業者の特徴となっています。優良なリフォーム業者は、焦らせるようなことはしません。契約を焦らせる営業マンには、親戚が工務店を経営しているのでそちらで修理を依頼するなど伝え、きっぱりと断りましょう。
屋根リフォーム詐欺被害にあったときの対処法
屋根リフォーム詐欺に遭ってしまった場合には、焦らずに冷静に対処していきましょう。万が一詐欺被害に遭ってしまったとしても、正しい対応をすることができれば詐欺被害から逃れることができます。こちらでは、屋根リフォーム詐欺被害にあったときの対処法を3つ紹介します。
1.クーリングオフ
契約後に詐欺に気付いたときには、一刻も早くクーリングオフの手続きをとってください。クーリングオフの対象期間は契約から8日以内になっています。この期間にリフォーム業者にメールやFAX、書類を送るとクーリングオフすることができます。
2.消費者センター
消費者センターは、様々な屋根リフォーム詐欺に対応してきた経験をもつ頼れる存在です。消費者センターに屋根リフォーム詐欺の相談をすると、消費者センターから詐欺業者に連絡し対応してくれます。消費者センターに相談すれば、リフォーム業者と直接やりとりせずに解決することができます。
3.住まいるダイヤル
住まいるダイヤルは国土交通大臣指定の相談窓口です。専用電話で屋根リフォーム詐欺に遭ってしまった場合の相談に加え、契約前の屋根修理の見積書をチェックしてくれたりもします。また、公式ホームページでは、これまであった実際の相談事例も公開されています。
屋根リフォームで優良業者を選ぶポイント
屋根リフォームで詐欺業者を避け優良業者を選ぶためには、注目して欲しいポイントがいくつかありますが、その中でも特に重要性の高いチェックポイントを3つ紹介していきます。
1.インターネットで評判を調べる
最初に屋根リフォーム会社のホームページを確認してみましょう。ホームページ上には、その会社が行ってきた過去の施工事例や施工内容、料金やサービス内容などを知ることができます。また、社名で検索した際に、メディアで取り上げられているかどうかを確認するのもおすすめです。
2.保証内容
屋根の修理は、どんなに技術のある職人がリフォームしてもトラブルをゼロにすることはできません。想像すらできないようなトラブルが現場では起こり得るのです。そのため、屋根のリフォームを依頼する際には、万が一のトラブルが起きた際、しっかりと補償してくれるか保証内容を確認するようにしましょう。
3.口コミをチェックする
インターネットを介して閲覧できる口コミをチェックすることによって、業者の信頼度を把握することができます。屋根リフォーム業者を比較しているサイトだけでなく、Googleマップの評価も合わせてチェックすることで、広く情報収集することができます。もちろん、匿名の口コミ内容の全てが正しいとはいえませんが、極端に悪い評価が多い業者は避けるようにしましょう。
屋根リフォーム詐欺の事例や対策を知って被害を未然に防ごう
屋根リフォーム詐欺の被害を防ぐには、訪問営業に警戒し、信頼できる業者選びを慎重に行うことが重要です。詐欺に遭わないための知識を身に着けることで、大切な資産を守ることができます。今回ご紹介した内容を参考にして、信頼のおける業者を選び、安心して屋根のリフォームを進めてください。